防衛関連要素技術提供に関するガイドライン
当社は、防衛関連用途に要素技術を提供する場合、その技術がどのように利用、統合、または誤用され得るかを踏まえ、責任ある提供と支援を行います。
本ガイドラインは、顧客との確認事項と、当社内での判断・エスカレーションの考え方を明確にするものです。
第1章:顧客向け提供方針
本章は、顧客との契約または取引条件で参照される、対外的な提供条件と確認事項を示します。
第1条:基本姿勢
当社は、防衛関連用途に対して要素技術を提供する場合、最終システムまたは運用全体を管理しない立場であっても、当社が提供する技術の合理的に予見可能な利用、統合、誤用について、設計・文書化・契約・支援範囲の観点から責任ある管理を行います。
第2条:認定利用範囲
当社は、防衛関連案件ごとに、顧客と協議のうえ、当社技術の認定利用範囲を定めます。
認定利用範囲には、用途カテゴリ、自律度、出力形式、接続先、利用データ、再学習、ログ、セキュリティ、除外用途を含めます。
当社は、顧客に対し、認定利用範囲に沿った利用を求めます。
第3条:範囲外利用
当社は、顧客に対し、当社の事前確認なく、認定利用範囲を超える利用、統合、自律度変更、再学習、第三者提供、海外移転、または破壊能力を有する機能への接続を行わないことを求めます。
当社は、顧客による範囲外利用について、安全性、性能、法令・倫理適合性を保証または表明しません。また、顧客の範囲外利用に起因して生じた一切の損害について、当社は責任を負いません。
当社は、範囲外利用に関する追加支援を、必要な社内審査を経た場合に限って行います。
第4条:禁止用途
当社は、以下を目的とする技術提供、技術支援、または顧客もしくは第三者による当社技術の利用を認めません。
- 人間の関与が及ばない完全自律型の致死的意思決定
- 標的選定から攻撃実行までの完全自動閉ループ
- 国際人道法または国内法の遵守を著しく困難にする用途
- 文民・非戦闘員・民用物への無差別な危害に資する用途
- 政治的弾圧、思想信条の監視、差別的な個人追跡に資する用途
- 非国家武装主体、犯罪組織、人権侵害リスクの高い主体への提供
第5条:要素技術としての提供基準
当社は、顧客に提供する防衛関連技術について、原則として以下の基準を満たすことを目指して、設計、文書化、または契約上の明示に努めます。
- 出力として判断支援を基本とし、致死的または重大な物理的危害を発生させる制御系に直接接続しない
- 当社技術の出力またはインターフェースにおいて、信頼度、不確実性、判定不能、想定外入力を表現できる
- 人間が根拠・限界を理解できる情報を提供する
- 顧客側改変、再学習、統合変更により当社の性能保証・安全性主張が無効となる条件を明示する
第6条:責任分界
当社は、最終システムの設計、統合、運用、交戦判断、法的・政策的判断について責任を負いません。
ただし、当社は、提供技術の仕様、制限、性能評価、セキュリティ、文書化、合理的に予見可能な誤用を低減するための設計上の配慮について責任を負います。


