当社は、建物運用デジタル化プラットフォーム機能を備えた建物OS「DX-Core」を運営する清水建設株式会社と、スマートビルの普及に向けて、「Actcast」と「DX-Core」のプラットフォーム連携による協業を開始しました。
協業の背景
近年、「スマートビル」と呼ばれる建物のIoT化が進んでいます。建物内外において、空調システムやエレベーター、自動扉といった設備から、清掃・警備などを担うロボットまで、様々なIoT機器が稼働し、相互に連携しています。例えばAIカメラによって混雑状況を把握し、それを踏まえて空調を制御するように、効率的なビル運用には、こうした様々な設備機器の円滑な連携が重要です。
しかし、実際にはメーカーや設備機器ごとに個別の開発・運用になっているケースも多く、設備の更新や導入における高いハードルとなっていました。
清水建設の建物OS「DX-Core」は、こうした課題を解決するために開発された建物運用のためのプラットフォームです。建物とデジタルを融合させ、各種設備機器同士の連携させることで新しいサービスを生み出すことを可能にしています。
「DX-Core」の概念図
この度、この「DX-Core」に当社のエッジAIプラットフォーム「Actcast」が連携しました。Actcastは様々な空間に大規模に分散配置されたAIカメラなどのエッジデバイスを遠隔で監視・運用することに長けており、商業施設をはじめとした様々な場所で大規模な運用実績があります。DX-CoreとActcastが連携することで、大量のエッジデバイスを顧客ごと・建物ごとに管理・運用することが不要になり、より迅速かつ最適な連携が実現します。
協業の内容
本協業において、現時点では、清水建設本社の会議室や、2024年2月末に竣工した安田不動産株式会社所有のスマートビル「新虎安田ビル」(東京都港区)等に、「Actcast」と連携したAIカメラ計10台を設置し、人流・属性データや特定エリア内の滞在人数に関するデータを取得します。このデータを「DX-Core」に連携し、商業施設のマーケティング、会議室の混雑状況可視化などに役立てます。
新虎安田ビルのコワーキングスペース「NIKAI」への設置風景
今後は環境センサーを設置して温湿度データも取得する予定です。また、当社が2024年5月に発表した、「Actcast」とマルチモーダルLLM(Multimodal Large Language Models/マルチモーダル大規模言語モデル)を連携させた画像解析ソリューション「LLM App on Actcast」を活用した取組みも検討しています。これにより、AIアプリなどのソフトウェアを開発することなく様々な用途でエッジAIを導入できるようになり、ビジネス価値の仮説検証に係る期間・コストの大幅な削減が可能となります。
(上記ボタンをクリックすると当サイト内の「LLM App on Actcast」に関するお知らせ欄へ遷移します)将来的な展望
今後は建物OSから、複数の建物内外を有機的に繋げていくことで都市OSの形へと発展させ、スマートシティを実現する取り組みを推進していきます。Actcastはスマートシティ実現において不可欠となる、大規模に分散配置されたエッジデバイスの運用面で貢献していきます。
▼プレスリリースはこちら(外部サイト:PR TIMESへ遷移します)
エッジAIのIdein、清水建設とスマートビル普及に向けて協業
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