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AIマイク導入の背景から導入のメリットまで ―― 守りのDX編

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こんにちは、IdeinのAIマイク開発部長、三根(みね)です。

「AIマイク」と聞くと皆さんは何を思い浮かべますか?
単なる文字起こしツール、あるいは自動案内ロボットのようなものでしょうか?

私たちIdeinが開発した ”Phonoscape(読み:フォノスケープ)” はこれらとは一線を画す、接客現場専用の革新的なAIマイクです。当社の得意領域であるエッジAI技術を駆使し、スタッフと顧客双方を支援する目的で開発されました。

このAIマイクについて、3部構成のブログでわかりやすくご紹介します。

第1部:AIマイク導入の背景から導入のメリットまで(守りのDX編)
第2部:AIマイクで収集したデータの効果的な活用方法(攻めのDX編)
第3部:AIマイク技術開発の中身(技術詳細編)

今回は第1部「AIマイク導入の背景から導入のメリットまで(守りのDX編)」です。
是非、最後までお付き合いください。

目次

  1. 接客業界における音声録音の重要性
  2. リアル店舗で働く従業員の負荷の高まり
  3. AIマイクをリアル接客に導入するメリット
  4. 他社のAIマイクソリューションとの違い
  5. 個人情報保護への取り組み
  6. リアル店舗の現場にも真のDXを
  7. お問い合わせ先

接客業界における音声録音の重要性

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「この通話は応対品質向上のため録音させていただきます」

日本人であれば誰もが暗唱できるのではないか、と思ってしまうほどよく耳にするこのフレーズ。
「コールセンター白書2019」によれば、音声録音システムの国内普及率は94%におよぶそうです(*1)

通話の録音がこれだけ広く普及したのには以下のような理由があります。

  1. 言った・言わない問題の解消
  2. カスタマーハラスメントの抑止
  3. オペレーター教育への活用
  4. データを活用した業務改善・商品設計

音声録音システムの導入によってこれらの効果が実際に期待できることは、94%という非常に高い普及率が物語っています。

*1 引用元: https://callcenter-japan.com/magazine/4313.html

リアル店舗で働く従業員の負荷の高まり

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コロナ禍を経て、リモートワーク、オンラインでの接客や買い物体験が浸透した一方、最近はオフィス回帰をはじめ、接客業界においてもリアルの価値が再認識されています。

  • オンライン接客では提供できないリアル接客ならではの顧客体験
  • 他社との差別化が難しくなり、取り扱う商材が複雑化していることによる顧客への丁寧な説明

しかし、リアル店舗の現状はどうでしょう。電話やオンライン接客とは異なり未だにリアル接客の実態はブラックボックスでDXが進んでいません。接客マニュアルはあるもののスタッフ個々の対応に依存している部分が大きく、顧客とのトラブル時の原因追及が難しいのが現実です。

リアル店舗で働く従業員には以下のような負荷があります。

  • モンスタークレーマーへの対処
  • 高度化・複雑化する商材知識の習得
  • 対面でやり取りした内容の記録作業

現代日本は「ストレス社会」であるとよく言われていますが、不特定多数の人々を対面で接客するリアル店舗は、特にストレスを抱えやすい環境なのではないでしょうか。

私たちの開発したAIマイク “Phonoscape” はそんな状況を打破したいという想いから生まれました。

AIマイクをリアル接客に導入するメリット

それでは、AIマイク "Phonoscape"を導入することでどのようなメリットが得られるのでしょうか。

メリット①:カスタマーハラスメント(カスハラ)発生の抑止
メリット②:顧客対応した日報などのデータ入力業務の負荷削減
メリット③:取得したデータを使ったデータドリブンな意思決定(次回、第2部にてご紹介予定)

順に見ていきましょう。

メリット①:カスハラの抑止によるコストメリット

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「この通話は応対品質向上のため録音させていただきます」

冒頭で触れた電話応対時のこの自動音声。この音声が流れるだけでクレーマーからの暴言などのハラスメントが抑止できると言われています。
これをリアル接客でも実現するのがIdeinの開発したAIマイクです。

実際、このAIマイクは全国に販売網を持つ携帯キャリアショップのカウンターにてご活用いただいており、物理的なマイクの設置がクレーム発生数を半減させたという結果が出ています。
クレーム発生件数を減らすことはその後の対応コストも考慮すると、そのコストメリットはとても大きいといえます。

カスタマーハラスメントは、従業員にとって深刻なストレス源です。また、企業にとって無視できない問題です。

UAゼンセン流通部門が接客業従業員5万人を対象に行った調査(*2)によると、実に7割もの従業員が、客からの迷惑行為に遭遇したことがあると回答しており、カスハラが原因で従業員が退職や休職に追い込まれるリスクの高さが懸念されています。

また、ある調査では、従業員1人の退職による企業の損失はその方の年収の150%と言われることもあり、これからますます人材不足の問題が加速していく中で従業員の心理的負担を軽減する施策の検討は急務といえます。
AIマイク "Phonoscape" を用いることで、接客中の不適切な言動を記録し、これを証拠として活用することができます。これにより、従業員の安全と顧客サービスの品質保持を図ることが可能になります。

*2 引用元: 悪質クレーム対策(迷惑行為)  アンケート調査分析結果 (UA ゼンネン 流通部門, 2017年)

メリット②:AIマイクによるデータ入力業務の削減

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業態によっては、スタッフの方が接客終了後に、お客様とのやり取りの内容を事細かに記録、レポートする必要があり、その入力作業には多くの時間的コスト心理的負担がかかっています。

AIマイク "Phonoscape" を使えば、現場の接客内容をすべて全自動でテキスト化できるため、スタッフによる記録作業の負担が大幅に減少します。

さらに、入手した録音データをChatGPTなど生成AIを活用することで接客内容の要約なども行えます。レポート作成の時間を大幅に削減できるだけでなく、接客内容も容易に振り返り、社内で共有できるようになります。

その結果、スタッフはより目の前の顧客対応に集中できるようになり、成約率アップ人件費の節約が期待できます。

顧客対応の質の向上は、顧客満足度の向上ブランド価値の向上にも寄与します。

「人にしかできないことに集中する」―― AIマイクの導入はそれが可能になるのです。

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他社のAIマイクソリューションとの違い

AIマイク "Phonoscape" は、コンセントに挿すだけで動作する、スタンドアローン型のマイクデバイスを採用しています。

Idein独自の高速化技術により、安価で小型な汎用デバイス上で高度なAI処理を実行できるため、「発話認識」による全自動録音や、周囲の雑音を軽減しながら「話者分離」による録音が可能です。

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個人情報保護への取り組み

最後にAIマイクを導入することに対する懸念点について触れておきます。

最も重要な懸念点は「個人情報保護」です。当社でもお客様と会話するときに一番多く聞かれるポイントです。

Ideinでは、弁護士資格を持つ法務担当や外部弁護士事務所との綿密なディスカッションを通じて、お客様のリスクを最小化するための綿密な議論を重ねています。

個人情報保護法や総務省の策定している各種ガイドブックの指針に基づき、安心してサービスを導入・活用いただける方策を提供しています。

詳細はお問い合わせください。

リアル店舗の現場にも真のDXを

あまり知られていないAIマイクの取り組みについてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

AIマイク "Phonoscape" は、高品質な顧客サービスの提供従業員の業務負担軽減、そして個人情報保護の三つの柱を基に、接客業界に新たな価値をもたらします。

次回は「AIマイクで収集したデータの効果的な活用方法(攻めのDX編)」をお届けします。

少しでも興味を持たれた方、さらなる情報をお求めの方は、是非お気軽にお問い合わせください。

最後までお読みいただきありがとうございました!

お問い合わせ先

AIマイクに関するお問い合わせは以下のお問い合わせフォームよりご連絡ください。
お問い合わせいただいた内容に沿って、担当よりご連絡いたします。

> ブログの内容について問い合わせる

 

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